喧嘩祭

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ストーリー名:喧嘩祭

全16話

イベント:決別!思い出と喧嘩祭

シナリオライター:日日日

季節:夏

登場人物:

fine/英智・渉・桃李・弓弦

紅月/敬人・紅郎・颯馬

他/奏汰

公式「あらすじ」

夏休みのある日、英智から突然『紅月』に解散命令が下される。放心状態の敬人に、憤慨する颯馬。解散の取り消しのために組まれた『fine』との対戦で、彼らの勝利の行方は……?

概要

fineと対決して勝たなければ解散を命令される紅月。

英智の本当の真意は、敬人と対等の勝負をすることだった。

詳細

プロローグ

衣装作りのコツと体力作りを同時に紅郎に教わっている転校生。腕に重りをつけて刺繍をしていたが疲れただろうと紅郎が残りを引き受けてくれる。

転校生が刺繍をしていたのはfineに頼まれた衣装だという。だがいつものfineのイメージとはちがい、お祭りの衣装のような衣装に紅郎は首を傾げる。

そこへ颯馬が一大事だと駆け込んでくる。颯馬は放心状態の敬人を姫抱きしていた。

敬人は生徒会の雑務を片付けるために登校しており、敬人の役に立ちたい颯馬はその手伝いをしていたのだが、蓮巳はなにかの書類を見るなり取り乱してこんな状態になったのだという。

とにかく事情を聞こうと敬人を正気づかせようとする紅郎。転校生が水を汲んだバケツを持ってきて敬人にぶっかけ、やっと敬人は我に返る。

何があったのか訪ねると、敬人は英智が紅月に解散命令を出したのだと告げた。

暴君の詔

ライブ後、テンションの高い渉に桃李がうんざりしている。なんとかしてくれないかと言おうとした弓弦は英智が心ここにあらずといった様子なのに気づく。

fineは連日ライブをしている。体調に影響するのではないかと弓弦が心配し、渉も少し生き急ぎすぎではないかと諫言するが、英智は残り少ない生だからこそ走り続けたいのだと返す。

そこへ、激高した颯馬が襲いかかってくる。

ガーデンテラスに場所を移し、弓弦と桃李がお茶のしたくをする間に渉は颯馬に催眠術をかける。催眠状態の颯馬から、英智はこの襲撃が敬人の指図ではなく颯馬の独断だと聞き出して、ちょっとがっかりしたようにため息をつき、渉に催眠術を解くように命じる。

颯馬に話し合いを申し入れる英智。紅月はfineに並ぶ実力を持っているのに学院No2におさまって、fineに挑んでこようとしない。それは敬人が英智に遠慮して気を遣っているのではないか、それでは自分たちはいつまでも対等な友人にはなれない。だからこそ、英智は敬人がfineと対決せざるを得ない状況を作るために紅月に解散を命じたのだった。

英智の話を聞いて状況を理解した敬人。だが刀を抜いて英智を襲ったことは見過ごせない。颯馬にはバケツを持たせて廊下に立たせ、紅郎と打ち合わせをはじめる敬人。

fineと紅月が対決するのは近々行われる「喧嘩祭」というドリフェスで、ランクじたいはB1らしい。勝てなければ紅月は解散させられる。

敬人は自分と対決したいという英智のわがままにユニットを巻き込んでしまったことを謝るが、紅郎は気にするなとかぶりを振る。妹がアイドルが好きだというだけの理由で入学した紅郎だが、紅月に居場所を得て、今では本気でアイドルをやりたいと思っている。それも、紅月で、だ。こんなことで解散するわけにはいかない。

紅郎の決意に敬人も頷いて前へ進むことを決意する。

しかし、聞かされた「喧嘩祭」の正式名称に敬人の額には青筋が立ったのであった。

一方、弓弦が英智を送っていき、桃李は渉が送っていくことになった。

噴水の近くをとおると奏汰が水浴びをしていた。そして、噴水には颯馬も沈められていた。自分の不始末に罰を与えてほしいと食い下がる颯馬がうっとおしくて少し機嫌を悪くした奏汰に水中に沈められていたらしい。

紅月とは対決することになっているのだから、万全のコンディションで出てきてほしい、と渉は奏汰にほどほどにしておいてやるようにと頼む。

決戦の暁

敬人に徹底的に説教され、企画の練り直しを命じられた転校生。なんとか企画から準備までをすべて当日に間に合わせることができた転校生は敬人にいちおう一人前のプロデューサーと認めてもらい、頭を撫でてもらう。どうやら、くせで撫でてしまったようだった。

それは、手のかかる幼馴染を相手についてしまったくせだ。

だが、もう幼馴染も自分も「良い子良い子」という年齢ではない。

もともと紅月は英智という太陽を輝かせるための月、という意味でつけた名だったが、今ではその意味合いは変わってきている。紅月は暁であり、紅く美しく輝く月だ。

太陽にさえ匹敵するその輝きでfineを打ち倒そう、と敬人は仲間たちに告げる。

ライブは最終的には講堂で行われるが、まずは神輿に乗って屋外を練り歩き、観客を講堂へ誘導することになっている。もともと喧嘩神輿をやりたかった転校生がぶつかり合いは撤回したものの、神輿だけは残したのだ。

校庭はついでに夏祭りふうに飾り付けられ、転校生に招集された他のユニットが小規模なライブを行ったりと祭を盛り上げ、人々も浴衣姿で祭りを楽しんでいる。

彼らが乗る巨大な神輿が見えてきて、観客のボルテージもあがっていく。人混みがすごいが大丈夫かと気遣われて、自分をひ弱扱いするなと苦笑した敬人は、自分も病弱だからと英智をそういう存在として扱っていたことをあらためて自覚する。

もう英智にはそういう保護は必要ない。互いに大切な仲間を得た。それをみせびらかしあって競い合おう、と心の中で英智に告げていると、紅郎がもう時間もあまりないから少々荒っぽく運んでやるぜ、と敬人を神輿へ向かって投擲し、自分は颯馬とともに人混みをかきわけて神輿へと向かう。

無事(?)なんとか受け身をとって神輿に乗れた敬人に渉がとなりの神輿から声をかける。見るとfineは英智を除く3人だけで、英智はライブに向けてのレッスンでやや体調を崩して講堂での本番のライブから参加することになったとのことだった。

だが、それが英智の選択ならそれでいい。自分たちは全力で戦うだけだ、と敬人は仲間たちを鼓舞する。

邯鄲の夢

講堂で英智は体を休めているが具合はあまりよくはない。

転校生は心配するが、ようやく敬人との対決が現実になるのだから絶対に出場する、と英智は言い張り、自分と敬人の出会いと生い立ちを話して聞かせる。

自分は敬人の夢を食べて生き永らえてきた、だが今の英智には多くの仲間たちがいる。もう敬人だけを犠牲にしなくていいのだ。

そこへ敬人がやってくる。英智の話は一部敬人の耳にも届いていた。自分は英智に夢を食われてなどいない、すべて自分で選択してここにいる、英智が負い目に思わなくてはならないようなことは何一つないのだと告げ、二人は存分に全力で対決しあおうと互いに告げる。

エピローグ

目を輝かせて転校生とともに屋台を楽しんでいる颯馬。それを敬人と紅郎が苦笑まじりに見守っている。

喧嘩祭は紅月が勝利し、敬人はいささか気が抜けてしまった。

英智は本調子ではなく、舞台は和テイストメインだったため紅月のほうが有利だった。それでも僅差なのはさすがfineというべきだ。

喧嘩祭はB1なので公式戦ではない。fineに勝ったとはいえ記録には残らない。

だが一度は真剣に殴り合ったのだ、これからはいっそう気心が知れる。

次は公式戦でやり合いたいな、と紅郎が言い、敬人も同意する。

そこへ神崎が駆け寄ってくる。講堂でまたfineのステージがはじまったらしい。

どういうことだと首を傾げていると転校生がにこにこしながらやってきて、第2部がはじまるから準備をしてほしいと告げる。企画書にもそのことは書いてあったという転校生に、一度は転校生を見直していた敬人もやはりおまえは問題児だ、説教してやる、と逃げる転校生を追いかけていく。

ポイント/考察

蓮巳が転校生を名前で呼ぶようになるきっかけになったドリフェス。

対決は僅差で紅月の勝利。珍しく、ドリフェスの結果が明示されている。

紅郎が自分と敬人を「神崎(と転校生)の両親」と言い、蓮巳も「どっちが父親で母親だ。どっちでもかまわんが」と返して公式に夫婦宣言をしたイベントでもある。

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